若さというものに対して、これほどまでに嫉妬を覚える日はない。
そんなことを考える瞬間が、このところ多い。
私の時間という時間は、まさに世に跋扈する時間泥棒達の手によって、
エンターテイメントの仮面をつけた商人たちの手によりまんまとその膨大な時間と資金を強奪され続けている。
これはとても恐ろしいことだと、気が付いたときには既に遅く、
魑魅魍魎がごとく私の精神と体力は、命を削ってその手に掴んだ僅かな札束に変身するも、
気が付けば彼らの魔の手から逃れることはできず、するりと連れて行かれてしまう。
楽しいことは、麻薬に等しい。
快楽の泉に足を入れるということは、
その行動の強化につながり、永遠とも思えるような恐るべき歯車の中に私を引きずり込む。
いやはや、ここから脱することは出来ないのか。
絶望の淵に打ちひしがれて、その快楽をむしろ浴びることで溺死を図るが、
薬が切れたような焦燥感にかられ、その喉の渇きを潤すため、
朽ちてゆく身体を引きずり、また足を運ぶ。
ああ、もしもこんな人生から抜け出せるなら、
もう一度あの若かりし頃に戻って、悠久とも思えるような可能性に満ち溢れた世界に還りたい。
少年少女よ、大志を抱いて。恐れることなかれ、社交性と品性と努力、その先にのみ待つチャンスをものにできれば、
人は何度でも蘇る。何度でも輝ける。忘れないことだ。そうすれば、どんな困難にも打ち勝つか上手く避けることが出来る。
そしてそれらを自分に言い聞かせながらも、
私のように怠惰に生きてしまえば、
その日暮らしが、よく似合う。
駆け抜けて、いま。