今年成人を迎え、ふと中学生の頃を懐かしむ時がありました。
中学2年の時に着任した新米の音楽の先生。
(以下、S先生と略す)
最初は、「あー、若い先生が来たなあ」くらいの気持ちでした。
中学校は田舎でしたので、マンモス校とは対称的な生徒数が少ない学校でした。
中学3年、S先生に進路について相談したその時から先生が好きになってしまいました。
中学生や高校生が先生のことが好きになる。こんな恋愛ドラマみたいな事があっていいのかと、自分を疑いました。
先生を好きになっても付き合うなんてまずありえないし、先生と生徒の恋愛はタブーなゆえ、好きでは無いと思い込もうとするだけ、反比例して先生のことが好きになってしまいました。
相談したその時から日に日に、S先生とは仲良くなりました。
卒業前、お世話になった先生方に花束を各自渡すというものがありました。
その時にS先生にハグをされました。
(音楽室だったので誰もいませんでした)
それが決め手となり、卒業式にメアドを交換していたのでメールで「先生のことが好きでした」と送りました。
『ありがとう。私は生徒として1番好きです。高校、大学とあなたは色々な人と出会うことてしょう。』という返信でした。
ショックのあまり返信内容は曖昧です。
わかり切っていた返信でも、ショックでした。振られたのは勿論のこと、最後の最後で先生に気を遣わせてしまったのだととても複雑な気持ちになりました。
これで、S先生に対しての恋愛は終わるはずでした。
高校1年の秋、自分には高校で出会った彼女がいました。
中学校による機会があったので、当時中学3年の担任に挨拶したり、雑談したりと盛り上がっていました。彼女のことも話しました。
それを聞いていた、S先生は帰り際に「私のことが好きじゃなかったの?」と真剣な顔で言い、頭がパニックになりました。
高校を卒業し、大学も決まったので再び母校に足を運び、進路報告をしました。
S先生はまだ在任していました。3月でしたので、入学式に演奏する校歌の練習が聞こえてました。
音楽室に行くかどうか迷いましたが行きませんでした。
校門をくぐり帰る時に、演奏が止まっていたので、振り返って音楽室を見るとカーテンを閉めたあとで揺れていました。
やはり、S先生と話すべきだったのか…
と、今でも後悔しています。
それ以来、S先生とは話すことはありません。
成人を迎え、今でもふと思い出すことがあります。何かしらS先生に対してのわだかまりがあります。
という自分で言うのもなんですが、甘酸っぱいような、でもどこか複雑な気持ちがある初めての恋でした。