友達の家に遊びに行った。
帰り際に、家にいた彼女の祖母に話しかけられた。
何度か会って遊んだこともある人だったが、それも昔のことで関係も微妙なので正直今は関わりづらい。
その人もフレンドリーというかノリのいい人だった。
私はそういう人は得意ではない。
その人が急に話している途中でスキンシップが激しく抱きしめてきたりする。
そしてたくさん褒めたりしてくれる。
私は反応に困って、苦笑して応じながらも早く終わらないかなー、なんて考える。
顔は絶対引き攣っていた。
もともとこんな人だった気もするが、どこかわざとらしさというか大げさに感じた。
もしかして、彼女の母親からなど聞いたのかなと思った。
そうしたら急に怖くなった。
それがどんなものであれ、勝手に心配して気遣って、何らかの意味を持ってされてるのだと思うと怖くなった。
それからはすぐに帰った。
帰る時の「次」を表す言葉も意味があるようで怖かった。
家に帰る途中も、思い出して吐きそうになった。
けど私だって、
よくあるような実は喜んでいる、照れ隠し、
なんて言うことを自分で考えてみた。
それでも、喜べるだなんて思えなかった。
自分で心を開いていないから、と言われても、
開こうとする方が苦痛だろう。
腹に何かを抱えているんじゃないかと。
思ってしまって怖いよ。
だから私のことなど何も知らない誰かに、ただ静かに抱きしめほしい。それを望んでいる。
けれどそんなのが無理だということは知っている。
ただアレなら、ない方がマシだと思った。