いまお返事が書けない。書きたくない。
それでも
何も言わなくても、安心を与えてくれるぬいぐるみのような存在であれたらいいのに。
「いいんだよ」って君を肯定してくれる存在。
「お疲れさま」って君を癒やしてくれる存在。
ぼくの言葉が無くても、だれかの言葉がなくても、落ち着いていいんだよ。って。
……いや、落ち着くのはわたしのほうか。
未だに信じられない。
返しがないと不安なんじゃないか……って。
不安に囚われているのは自分なんだよね。相手じゃなくてさ。
「誰かのために」と言葉を紡ぎ始めるけど、ほとんど己の為だ。それが偶然ほんの少し誰かのためになったらいいなと思うから、わたしのためだけじゃないから、ちょっと頑張れる。
とか考えたりして。
たとえば。ぼくが「大丈夫」と書いた文字に、きみが「安心した」なんて言ってくれたとしたら……ぼくより先にきみのほうが落ち着いてて。私のほうが貴方に安心させられるんだ。
でもたとえば。「本当に大丈夫?」って貴方が不安だったら……僕はたぶん同じく不安になると思う。
残念ながら、自分は、人に安心を与えられる存在じゃない。人に、勇気を。強さを。与えられるようなものじゃない。
誠に勝手ながら、それは、ごめんなさい。あなた自身が己で勇気や強さ、その他いろいろ自分が今欲しいものは見つけてください。
そう思う。
わたしは、弱いよ。君が考えているよりずっと……臆病で、どうしようもない存在だよ。
期待が怖くて、怯えてて、
頼りにされるのとか、信じられるのとか、怖くてしょうがなくて……
君が眩しい。
君が自分自身で、どんだけ「情けない」って思ってたとしても。僕にとっては、尊敬できる唯一無二の輝きを持つ、誇れる人間です。
Aの手紙は
DearもFromも空白で。