碧海視点
6月の下旬。俺は萌希と下校しているところだ。
萌「陸部大変っしょ?碧海汗やば~!」
碧「まあ、夏休みに大会あるから、今が踏ん張りどきかなって。萌希もどうよ?バド部」
萌「まぁじで楽しい!」
あの秘密の部屋事件で、萌希は自分がトランスジェンダーであるということをカミングアウトした。
学校では、制服は男子のものを着て、基本的に男子として扱ってもらっているそうだ。どうりで、俺らは気づけないわけだ。
萌「? どした?」
碧「ううん、何でもない」
萌「そ、ならいいんだけど…。そういえばさ、〇INEやってる?」
碧「やってるけど、交換したいってこと?」
萌「そそ。ってかさ、やってるかだけ聞いて交換しないわけないっしょw」
軽口を叩きながら、〇INEを交換する。
萌「茜の連絡先持ってる~?」
碧「あ、あるよ。俺グループ作っとこっか?」
萌「お、サンキュ!」
夜。二人を招待したグループで、早速おしゃべりを始める。
そんな中、萌希から驚く内容のメッセージが送られてきた。
萌『ねえ、自分たちの物語、終わりにしない?』