内戦が続くシリア……
毎日、爆発音が響く中で、敢えて戦地にのこり、病院にて担ぎ込まれる犠牲者の治療を続ける夫と、その状況を撮り続ける妻。
日々、失われてゆく命。そして、新しく誕生した命。
その両方を克明に撮影された、ドキュメンタリー作品です。
先日より、数多の3.11関連の番組を観て、自分の中で風化していた想いに気づかされました。
テレビでは、さらに詳しい現状は映し出されませんが、作品を観ていて、あの日、あの時もこの様な状況にあったのだろうと胸に迫るばかりでした。
番組でも、映画でも、想いを寄せてしまうのは、やはり子どもたちで、私の娘との思い出は小学生迄の頃なので、どうしてもその子どもの姿が気にかかります。
被災地で手を組み必死に祈る少女の姿を見て、涙がとまりませんでした…
爆撃を受け、病院へ運ばれた妊婦。緊急処置で取り出された赤ちゃんは、ぐったりとしたままで、産声をあげてくれません。
絶対に死なせないと、必死に蘇生させる医師。
…やはり、駄目か
と思った瞬間、瞼が開き、産声をあげた瞬間、ぼろぼろと涙がこぼれました。
「サマ……
あなたは私の人生の宝
でも なんて人生なの
あなたは選んでない
許してくれる?」
こんな故郷を作らせてしまった母の言葉が胸に刺さります。
私には、父親と呼ばれる資格はない
子どもに罪はありません。
そのことをまた繰り返し幾度も教えられています。
11月に娘への養育費の振り込みが終わります。
繋がりといえばこれだけなので、その後も続けて…と考えました。
しかし、成人し、一人立ちする娘にそれをすることは、縛りになるのではないか…と。
身勝手ですが、その月をもって振り込みをやめ、残っている借金の返済をし、この地を離れることを決めました。
そして、私は私がやりたいことをやり遂げよう。
もし、いつの日か、娘が私を知ることがあったとしたら…
「昔と全然変わってないね」
と笑ってくれたら……
それが私の望みです。
作品の夫の言葉を信じてます。
「場所の問題じゃない
そこにいる人々に意味がある」