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T&I さんの小瓶箱
T&I
NNN(ねこねこねっとわーく)の回し者
お返事(62通)

T&I

yuki.様

お返事ありがとうございます。

人間は一生、偏見の塊なのだろうなと思います。
全ての時代、全ての地域、全てのカルチャー、全ての個体について知ることが出来るわけではないので、寿命があり、情報処理量の限界があるヒトという器でいる以上、偏見から完全に自由にはなれないでしょう。
それでなくとも、もともと脳には、出来るだけカロリー消費を減らそうとして、
「可能な限り自動運転プログラム化して、考えなくてもいいようにする」
機能があるそうなので、
・自分が所属しているコミュニティの偏見(≒常識)をいちいち疑わず、それに染まる
・これまでの自分の成功体験に照らして他者を評価する
というのも、脳の省エネ機能の一環、つまりは、理に適った行動なのでしょうね。

ただ、自分は自分なりの偏見を通して周囲を見ているという自覚があること。
そして、その偏見に、何か新しい経験でヒビが入った時には、適宜、偏見を微調整すること。
これができれば上等かなと思います。

弟さんのこと、yuki.さん、しばしば呪詛を飛ばしていますよね。
私も、身内にかなり近いタイプの人が約1名おりました。
加えて、私自身が真逆の、「有能・効率・生産性原理主義者」みたいなところがありますので、当然反りは合いません。
しかし、その人を見ていて、学んだこともあります。
それは、
「能力や生産性と無関係に、ひとに可愛がられる才能」
というものが存在することです。
件の人物とは、もう数十年関わっておらず、生死さえ不明です。
というのも、「ひとに可愛がられる才能」を駆使した結果、その人がお金持ちの会社社長の養子になり、私の身内ではなくなったからです。

この世界で、「ひとに可愛がられる才能」というのは、結構侮れません。
というのも、大抵の人間には、「誰かを可愛がって慈しみたい」という根源的な欲求があり、これがなかなか強力です。
この欲求を満たしてくれる存在と見做されれば、別に労働市場に敢えて参戦しなくても、その才能だけで生きていける場合もあるわけです。

この人物と私ということで言えば、実際、一生懸命勉強して結果を出している私ではなく、怠け放題の人生舐めてる(と思しき)人間の方が
「選ばれた」
わけですから、理不尽と言えば理不尽かもしれない。
人によっては、私の立場にいれば、
「ずるい」
「世の中間違ってる」
等と不平不満を感じるかもしれません。
しかし、私はそうは思いません。
というのも、私自身が、誰かに飼ってもらってダラダラ生きるという生き方が嫌いだからです。
・自分の力で何かをすること
・誰かがそれを喜んでくれること
・出した結果を正直に評価してもらうこと
こうした一連の活動が自分が生きるモチベーションなので、仮に誰かが、
「一生困らないお金を上げます。その代わり、無能になって下さい」
と申し出てきたら、ありがたいどころか、Adoさんみたいに、
「うっせえわ!」
と断固お断りするでしょう。
だから、「怠けていても能力がなくても、可愛がられる才能」は、私にとって羨望の対象にはならず、従って、その才能で生きている人が私のフラストレーションの源になることはないのです。

危機が迫ったときに、鳥は飛んで逃げる。
チーターなら走って逃げる。
蜘蛛は死んだふりをする。
カメレオンは体色を変えて、いないふりをする。
各々、自分の武器を使って、危機を逃れて生き延びようとする。
このとき、
「飛べるなんて、鳥はずるい」
と文句を言うカメレオンとか。
「体色を変えるなんて、ずるい。私は必死で走らなければならないのに」
と文句を言うチーター。
そんなものは、いないと思います。
恐らく、人間だけが、同種の他の個体の生存戦略に不満を抱いたり、ケチをつけたりする。

お金持ちの家の養子になった件の人物と私は、単に、それぞれ違う生存戦略で生きる別の生き物、というだけです。
私はチーターで、あの人はカメレオン、という具合に。
「あなたをカメレオンにしてあげましょう。そうすれば、いちいち走って逃げなくてもいいから、楽ですよ」
と誰かが私に言ったとしても、
「してあげるって、なに?恩着せがましい。私は走ることが好きなんだよ!」
と却下するでしょう。

yuki.さんが、弟さんの生存戦略が羨ましくて、自分もそうなりたいのに出来ない、という場合は、処置なしです。
嫌うのは好きなだけ嫌えばいいですが、誰かを嫌うのにもエネルギーを使います。
だから、悪い刺激を避けるため、嫌いな人が視界に入らないように距離を置くのが精神衛生上は良いでしょうね。

逆に、別に弟さんみたいになりたいわけではなく、自分には自分の生存戦略があるものの、その戦略で希望している通りの結果が出せずにムカついているなら、弟さんに対する侮蔑の念は、一種の八つ当たりです。
自分の生存戦略で望む結果を出せるようになったら、他者への蔑視の感情は、雪がとけるようにさーっと消えると思います。

因みに、「誰かを可愛がって慈しみたいという根源的な欲求」についてですが、youtubeに、
「野良猫が囚人と出会うと、こんなに温かい結末になるなんて!?」
という動画があります。
アメリカで、殺処分すれすれの保護猫と刑務所の囚人さんたちのマッチングという大胆な試みが行われ、これがお互いにとって非常に大きな成果を上げているという喜ばしいレポートです。
これまで、暴力だ、ヤクだと荒れに荒れていた囚人さんたちが、自分が守ってお世話しなければならない存在に出会って、初めて自分の居場所を見出す。
「この子の世話をしなければならないから、もう犯罪を繰り返すことは出来ない」
と、規則も懲罰も更生させることが出来なかった彼らを、こんな風に根本から変えてしまう。
それだけ、この根源的な欲求というものは強いのだなと思いました。
世の中、私みたいに、
「あんたの世話にゃならねぇ!」
みたいな自立至上主義人間ばかりだと、誰かのお世話をして満たされたい人が皆不幸になるんだろうなぁと思いましたよ。
だから、「誰かに飼われるのが心地よい」という、ある意味、人生舐めた人間は、世の中に必要なのでしょう。
上手くできているなと思います。

小瓶の中の手紙を読む

T&I

ななし様

丁重なお返事、ありがとうございます。

学校で教わる理系の諸学問は、雑多な分野のコマ切れ知識を無理やり頭に詰め込むようなところがありますよね。
理系学問の面白さを学生に伝える上で、いい料理の仕方とは言えない気がします。

最近は、ポピュラーな分野であれば、素晴らしく美しい入門書や、映像もyoutubeで豊富に供給されています。
お時間に余裕があるようでしたら、「ゆっくり解説」シリーズなどが、時間的にも短く、とっつきやすくて面白いかもしれません。

私のお気に入りチャンネルの一つが、「進化生物学ch【ゆっくり解説】」です。
例えば、少子化が話題になる度に、
「種の保存が生き物の本能だから」
云々というコメントをよく見かけますが、「種の保存」という考えは、進化論では随分前から否定されているんですよね。
このテーマは、このチャンネルの「進化論最大の誤解:種の存続:群れは進化するのか?」という動画で取り上げられています。

「デルタのゆっくり科学」も、大変面白いチャンネルです。
例えば、
「睡眠状態」こそが生物本来の姿。最新の研究が解き明かした「睡眠の正体」
という動画では、生き物は寝ている状態がデフォルトという説を詳細に説明しており、ものすごく納得してしまいました。

ポピュラーサイエンスの本にも、特に専門知識なしで面白く読めるものが沢山あります。
いずれ小瓶でぽちぽち紹介していきたいですね。

コメントはお気軽にどうぞ。
ひょいとお出かけできる場所に古墳があるってすごいですね!
お体、お大事になさってくださいまし。

小瓶の中の手紙を読む

T&I

yuki.様

丁重なお返事、ありがとうございます。

「意図的にそういう状況を作り出す」ことは、不可能ではないです。
偶然、こうした慰めになるアクシデントが起こりうる場を、自分の日常の中に織り交ぜておくというやり方が出来ます。
実際、お勤めしていたときよりも、制作・発表・販売で生活している今の方が、そうしたほっこりするアクシデントは増えたと感じています。
制作したものが海外のコンペで評価され、現地の学生さん対象のプログラムにスピーカーとして招かれたことがあります。
その時も、現地の子どもたちの予想外の歓待に、本当に励まされました。
難解な作品なので、もっと無視とか批判とか反論とか、反応冷たいかも…と思っていただけに、嬉しさもひとしおでした。

「内なる肖像」というノーベル賞学者のフランソワ・ジャコブ氏の自伝があるのですが、科学者の方々も、日々、落胆との闘いだそうです。
殆どの実験は、上手くいかないから。
だから、学者にとってのとても大きなリスクは、そのガッカリ感に負けて、自分で選んだテーマを追求することをあきらめてしまうことだそうです。
ジャコブ氏が、そうならないようにする対策として何をしていたかというと、
「いくつもの実験を同時並行で進めておき、朝起きて実験結果を確認する際、最低でも一つは、いい結果が出るようにしておく」
だそうですよ。
ご参考まで。

小瓶の中の手紙を読む

T&I

yuki.様

丁重なお返事、恐縮です。

「分不相応な優しさ」。
そのものずばりな表現ですね。
このテーマで1つ書けそうです。
yuki.さんは、ご自分でそのことに気付かれて、行動変容を試みていらっしゃるものと思いますが、私は、子どものころに、母に明確に指導を受けました。
分不相応な優しさは、無意味なだけではなく危険だから、やめろと。
エピソードが2つあって、今でもなんとも言えない絶望感とともに思い出すお話です。
そのうち、気が向いたら書こうと思います。

yuki.さんは、是非、その行動変容を今後も続けて、ご自分の心身の健康を守っていただきたいと思います。
というのも、過去の投稿を拝見して、お母様がとてもいい方だと思いました。
将来的に、お母様が、生活する上で誰かの助けを必要とする状況になった場合、yuki.さんの細やかさと、それこそ優しさが、本当に必要になると思います。
居宅介護の担当ケアマネさんが、
「娘さんがいるお宅は、安心なんです。息子さんだと、どうもねぇ」
等と仰っていましたが、女の子だって色々です。
yuki.さんなら、下手な娘より、よほどきめ細やかな気遣いが出来ると思います。
私の母が要介護状態になったとき、あの気丈な母が、
「あんたがいなかったら、本当にどうなっていたことか」
と漏らしました。
yuki.さんのお母様も、誰かを頼る必要が生じたとき、他の誰でもなく、yuki.さんだからこそ、そばにいてくれて良かったと仰るのではないかと思います。

小瓶の中の手紙を読む

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