お母さんに会いたい。
顔も知らないし、声も覚えてない。
でも、会いたい。
ずっと寂しい思いを隠してた。
祖父も祖母も無理して仕事してくれてる。
お父さんが、出張で家にいることなんて滅多に無い。
1人で留守番するのも慣れた。
これをお母さんは読んでくれるのだろうか。
確率は低いかもしれない。
けれど、もしかすると見てくれるかもしれない。
お母さんがこれを読んでくれるのを信じて、このメールを送ります。
覚えていますか?
私の家族は元気です。
姉は高校生になり、バイトを始めました。
私も来年受験生です。
物心ついたときから、ずっとお婆ちゃんが世話をしてくれてます。
お父さんも家に居ることは少ないけれど、
休みのときには私達の我が儘に付き合ってくれます。
お母さんの私物はほとんど残ってないけれど、
あのピアノだけはまだあります。
お母さんは元気にしてますか?
今の生活はどうですか?
今どこにいますか?
12年前の私はどうでしたか?
私は今も元気です。
お母さんが幸せな日々を送っていると信じています。
それでは。